我が家には茶トラネコの「ターボ」君がいます。

こんな事を言ったら親バカと言われるかもしれませんが、手足が長くて顔が整っていて、しっぽもスッと伸びていて、本当にイケメン猫ちゃんなんです。

 

ただ、家族以外にはすごく警戒して、キバを向くので、あまり人に懐かず、ちょっぴり損をするタイプの性格です。

 

私がなぜ、ターボと一緒に暮らす事になったのか。それは5年前の7月、友人からの「捨て猫をもらって欲しい」というLINEがきっかけです。

 

よくよく話を聞いてみると、友人が朝、職場に出勤すると、ダンボールが裏口の前に置いてあり、中には生まれて間もない小さな子猫5匹と、「拾ってください」と書いてある紙が入っていたそうです。

 

友人は既に猫ちゃんを飼っており、職場の人達も飼えない事情があった事から、私に話がきたようなのですが、もし私が飼えなければ、保健所に行ってしまう可能性が高いとの事でした。

 

私は小学生の時に、親を亡くした子猫5匹を飼っていた事があるのですが、子猫を育てていくにあたって、完全室内猫ではなかったので、ケガをして帰ってきたり、どこかにいなくなってしまったり、病気をもらってきてしまったり、いろいろと見てきました。

 

子猫が成長するとともに、出産や天国に行く場面も見届ける事があり、その度に祖母にしがみついて号泣していたのを覚えています。

 

その経験は本当に今でも宝で、猫たちに人生を学ばせてもらったなと、20年近く経った今もすごく思うんです。

 

ただ、そうはいっても嬉しい事よりも悲しい事の方が思い出としては強く、しかも夫は犬派で、13年共に生活してきた柴犬とお別れしたばかりで、傷心中…。

 

命あるもので、これから10年以上も生活を共にするのだから、安易に即答する事もできず。

 

やっぱりダメだ。断ろう。

 

そう思い、力になれず申し訳ないとお断りのLINEをしました。

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しばらくして友人からLINEの返信があり、

「お願い!大切にしてくれる人に飼って欲しいの!私もサポートするから!」

 

そして一緒に送られてきた5匹の子猫たちの写真。

 

 

衝撃。可愛い。可愛すぎる。

 

小さな体を5匹で寄せ合って、みんな少し不安そうな表情をしていました。

 

子猫を捨てた方に、どうしても飼えない事情があった事は仕方ないのかもしれませんが、生まれてすぐ人間に捨てられて、人間の手で保健所に…なんて、せっかくこの世に生を授かったのに、そんな悲しい思いはさせたくない。

 

そう思ったら、心は決まり、夫にロクに相談もせずに里親になる事を決めました。

 

ただ、さすがに5匹は飼えなかったので、5匹の内の1匹、茶トラの子猫を引き取る事に。

 

他の4匹の子猫たちも、それぞれなんとか里親が見つかり、兄妹バラバラにはなってしまいましたが、1匹たりとも保健所に行くことはありませんでした。

 

 

生まれて間もない子猫は、野良猫などの治療には治療費をとらずに診てくださる動物病院で、病気を持っていないかの検査をしてくださいました。

(友人が手配してくれました)

 

さらに、小さすぎてまだ人の手で育てるのは困難だという事で、里親が必ず引き取りに来るという条件のもと、上手にミルクが飲めるようになるまで、預かってくださいました。

 

そして子猫が生後約1ヶ月半になり、自分でミルクを飲む事ができて、排便も自分でできるようになった頃、我が家に来た「ターボ」。

私が引き取りに行った時、不安だったんでしょうね。ペット用のキャリーバッグの中でずっと鳴いていました。

 

「大丈夫だよ。大丈夫。」と語りかけながら、いつまでも続く鳴き声にもらい泣きしそうでした。

 

家についてからのターボは、家中を確認するかのように、ヨチヨチ歩いては臭いをかいで立ち止まり…を繰り返し、安心したのか疲れたのか、そのまま寝てしまいました。

 

私はもうメロメロ。

 

ただ…猫が好きではない夫の気持ちを無視した形で里親になったので、夫婦間は完全にギクシャクしました。

 

でも、夫は大人でした。

 

我が家に来た以上、責任を持つと言って、苦手な猫のお世話を一緒にしてくれました。

 

結果、ターボは私より夫にベッタリで、夫の姿が見えなくなれば鳴き、寝る時も夫と寝るようになりました。

 

実は、里親になる事を迷った理由の1つに「家を空ける時間が長い」という事もありました。

 

夫も私も仕事の都合上、1日12時間程、家を空ける時間があり、その間は1匹で留守番だし、車に轢かれてしまう事などを考えると、自由に家と外を行き来させるわけにもいかず、ストレスがたまってしまうのではないかと。

 

友人に相談すると、

「いや…猫って意外と1匹で気楽にやれるよ?」

 

との事。確かに猫って自由なイメージを持たれているので、1匹で留守番も大丈夫なのかな?むしろその方が気楽なのかな?と気持ちを持ち直し、部屋に危ない物を置かないようにだけ気をつけました。

 

ところが、いざ留守番をさせるとなった時、ターボは気楽どころかニャーニャー泣き続け、玄関までついてくるという…。

 

この子を置いて仕事に行きたくない…

 

そんな事まで思ってしまう。

 

後ろ髪を引かれる思いで、ターボがご飯に夢中になっているうちに玄関を出たり、玄関からネズミのおもちゃを遠くに投げて、ターボが走って取りに行っている間に仕事に行ったり、いろいろやってみました。

 

生後3ヶ月くらいになると、さらに足も早くなり、ジャンプ力もでてきて、仕事に行こうとすると背中に飛び乗られる事も多々ありました。

 

私が仕事から帰ってくると、車のエンジン音を聞きつけて、必ず玄関まで走って迎えに来てくれる。

 

そんな姿がまたとても可哀想に見えて、思ったのが

 

「猫は意外と1匹で気楽にやれるなんてウソじゃん。寂しがりやじゃん。」

 

人にも性格があるように、猫にも性格があると思うので、一概には言えませんが、猫はよく

「自由奔放」「ワガママ」「犬にくらべて忠誠心がない」「犬よりは頭が良くない」

などと言われていますが、私はそんな事はないと思っています。

 

5年経った今でも、毎日必ず玄関までお迎えに来てくれるし、人の表情をじぃ〜っと見て、気持ちを察してくれたり、声のトーンを聞き分けて、近づいてきたり離れたり。

 

自由奔放と言われながらも、人間と同じで毎日いろいろ考えて、神経を使って生きていると思います。

 

むしろ、「自由奔放な生き物だから」と私達人間が勝手にイメージを植え付けてしまっていたのかもしれません。

 

普段、お留守番が寂しくないように、ネズミのおもちゃや、ぬいぐるみをあげたり、電気やテレビもつけたまま、仕事に行っていました。

 

1度、寒さのせいで軽い胃腸炎になりかけて、元気なのに食べては吐いてを繰り返して、病院に連れて行った事があったので、それからはエアコンをつけっ放しにして、部屋の温度調整を徹底しました。

 

おかげで我が家の電気代は、ターボが来てから3倍近くあがりましたが。苦笑

 

今はだいぶ落ち着いたのですが、1番大変だと感じたのが、「夜泣き」です。

 

約1年間、夜中から朝方にかけて玄関先でニャーニャー鳴き、それが30分置きだったり1・2時間置きだったりと、毎日違うのですが、私も睡眠時間がほとんどとれない日が続きました。

 

抱っこして子守唄を歌ったり、窓から外を見せたり、試行錯誤の毎日。

 

大変ではあったのですが、学びでもありました。

 

私達夫婦は、子供が欲しくてもなかなか授からず、授かってもお腹の中で赤ちゃんが無事に育つ事ができなかったりと、赤ちゃんが欲しい気持ちと、なかなか授からない現状に泣き明かした日も。

 

だから、ターボの夜泣きは「赤ちゃんが生まれたらこんな感じなのかな…」と、大変ながらも勉強させてもらい、数年後に娘が生まれた時の夜泣きは全く苦になりませんでした。

 

むしろ娘は2・3時間置きだったので、ターボの夜泣きの時に比べたら、すごく楽に感じて、大変だったターボの夜泣きの時期に感謝すら感じました。

 

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家族以外には警戒してキバを向く事もあるターボ。

 

私の母は、動物があまり得意ではないのですが、その気持ちをターボも読み取ったのか、母が我が家に来た時、シャーッ!と言いながら毛を逆立て、母がトイレに行こうと背を向けた瞬間、2本足で立って追いかけていきました。

 

初めて見ました、猫の2本足歩行。笑

マイケルジャクソンのスリラーみたいな格好で小走りしていました。笑

 

母は「キャーッ!!えっ?!2本足で向かってきたんだけど!猫ってこんなに大きいの?!」

 

と驚いて、この日から猫嫌いが加速しました。

 

普段、1匹でお留守番してくれているので、ターボの縄張り意識がスゴくて…。

 

子供が授かった時、縄張り意識の強いターボに、赤ちゃんが傷つけられたりしないかなと心配な気持ちも正直、ありました。

 

お腹の大きくなった私の事などお構いなしで、横になっていればお腹の上にあがって寝ていたターボ。

 

伝わるかどうかわからなくても、

「もうすぐ赤ちゃんが生まれるの。赤ちゃんは1人じゃ何もできないから、赤ちゃんにつきっきりでターボに迷惑かけるかもしれないけれど、許してね」

と赤ちゃんが生まれるまで毎日、伝え続けました。

 

そして娘を出産し、退院の日。

娘とターボのドキドキ初対面。

 

いつものように玄関までお迎えに来てくれた後、娘の頭の匂いをかぎ、クサっ!!みたいなリアクションをとって、どこかに行ってしまいました。笑

 

その後も、娘が泣くとターボはオロオロして、私にどうにかしろと言わんばかりに、娘と私の顔を交互に見ながら鳴いたり。

 

ターボはターボなりにお世話してくれているようで、何事もなく過ごしています。

 

ただ、祖父のお兄さんの赤ちゃんが、飼い猫と一緒に寝ていて、上に乗られて圧迫され、亡くなってしまうという、不慮の事故が昔あったと聞かされ、注意するように言われました。

(注意してくれた祖父は猫が大好きで、私が赤ちゃんの時、普通に一緒に寝かせていたそうですが。笑)

 

うちの猫は大丈夫だからと気を抜かず、少なくとも体が大きくなってきて、自分の意思で子供が動けるようになるまでは、注意しながら生活を共にしなくてはならないと思いました。

 

赤ちゃんが寝る時は部屋には猫を入れないとか、頻繁に目を向けられない状況の時は、赤ちゃんをおんぶして家事をするとか、目配りと気配りが大事ですね。

 

生まれて間もなくの頃、万全を期してベビー用の蚊帳(カヤ)を用意して、その中に娘を寝かせていたのですが、その素材とか形が猫にとっては逆に興味をそそるらしく。

 

じゃれてみたり、娘を蚊帳から出した隙に中に入って遊んでみたり、逆効果でした。

 

むしろ「これは俺の遊び場だ」と言わんばかりに、娘が寝ようとすると、すごいスピードで周りをグルグル走り回っていました。

 

娘が成長するにあたって、体もターボより大きくなり、娘の攻撃力も増し、今はめったに娘に近づきません。

 

なぜか娘がままごとをしている時に限っては、「何してるの?僕もまぜて?」とでも言いたそうに近づいてきて、おもちゃの匂いをクンクンかいでいます。

 

娘に邪魔扱いされても、ターボなりに気を遣いながら、ある程度の距離を保ってくれています。

 

ターボなりにストレスは多少なりとも感じているんだろうなとは思うのですが…。

 

 

 

ターボにとって、我が家に来た事が良かった事なのかどうか、ふと考える事もあるのですが、人間の手によって捨てられてしまったターボに、同じ人間の手で1つでも幸せを与えていけたら良いなと思いながら、生活しています。

 

今、お昼寝をしているターボを見ながら、5年前にこの子が我が家に来た時の事を今振り返っている私でした。

 

バイバイまたねー☆

※我が家に来て間も無く、手のひらの上で寝てしまったターボです。

 

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