「ワンセグ機能付きの携帯電話を持っていると、NHKの受信料を支払わなくてはいけなくなるから、ワンセグ機能いらない。」

 

今から約10年前の2008年、私がauショップに勤めていた時に、お客様から言われた一言。

 

2006年に初めて、auからワンセグ機能付きの携帯電話(W33SA)が発売され、2008年には各メーカーが、ワンセグ機能付きの携帯電話の製造に力を入れ始めていた頃でした。

 

この頃、「どんな機種をお探しなのか?」をお客様に伺うと、

・ワンセグ機能付き

・カメラの画質が良い

・防水

主にこの3つが、むしろ「当たり前の機能」として求められる事が多かったので、

 

「NHKの受信料がかかるから、ワンセグ機能はいらない」

 

と初めてお客様から言われた時は、とても衝撃的だったのを覚えています。

 

 

ワンセグ機能付きの携帯電話が、バンバン売れている中で、NHKの受信料がどうの…という話をされた事もなかったし、疑問に思っていろいろな所に問い合わせても

 

「義務ではないと思う」

「そんな話は聞いた事がない」

「あくまでテレビだけだと思う」

 

など、曖昧な返答ばかりだったので、そのお客様には無責任な事も言えないな…と思い、数少ないワンセグ機能ナシの携帯電話を案内しました。

 

 

このお客様の後にも、1年に1人くらいの割合で、「ワンセグ機能付きはNHKの受信料がかかるんでしょ?」と聞かれたり、

「NHKに受信料をとられるから、ワンセグ機能だけはずして。」などと難しい事を言われる事があり…。

 

いつになったらこの件はハッキリするんだろうと、長年モヤモヤしていましたが、2018年3月26日。

 

「ワンセグ機能付きの携帯電話もNHKとの受信契約を結ぶ義務があるのか」

を争われていた裁判の控訴審判決で、ついに出された判断は…

 

「義務がある」

 

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携帯電話でワンセグは「見ない」。その場合の受信料支払い義務は…?

ワンセグ機能付きの携帯電話を持っていても、実際は「ワンセグ機能は使わない・使っていない」という人も多いと思います。

 

私も一時期、ワンセグ機能付きの携帯電話がブームになった時は、「買い替えるならワンセグ付き!」と思っていましたが、

私の地域ではほとんどワンセグが映らなかった事、ネットや動画配信サービスなどで情報収集が手軽にできるようになった事から、割とすぐにワンセグ離れしました。

 

 

「ワンセグ機能が携帯電話についていても、ワンセグ自体使わないし、勝手に付いてきた機能なんだから、NHKの受信料は支払いたくない!」

 

そう思いますよね…。

だって全くワンセグテレビを見ていないのに、「受信料」って。

 

 

でも、「放送法第64条」の規定とされている「協会の放送を受信することのできる受信設備」に、ワンセグ機能付きの携帯電話もあたるようで、

 

「受信契約の対象」

 

となるそうです。

 

テレビは部屋に設置するので、「設備」と言われるのもわかりますが、携帯電話は基本、持ち歩いているものなので、それを「設備」と言われるのも、ちょっとしっくりこないのですが…。

 

放送受信規約では、「使用できる状態におくこと」を「設置」とするそうです。

 

 

今やワンセグ機能は、パソコンやゲーム機、カーナビにも付いているので、これらを全て「設備」と捉えられてしまうと、「ワンセグ機能が付いている」という事だけで、買い控えをする方も少なくないかもしれないですね。

 

NHKの受信料は「ワンセグ対応機1台につき1契約ではない」

最近、家電量販店に行ったのですが、その時に、お母さんにゲーム機をおねだりしている子供さんを見かけました。

 

そしてその子供さんに、お母さんが一言。

 

「これにだってテレビ付いてるんだから!毎月、受信料とられるんだよ?!家のテレビでも毎月お金取られて、あんたのゲームでもお金取られたら、大変な事だよ?!」

 

 

確かに、家にテレビ・ワンセグ付きのパソコン、ゲーム機、カーナビ、タブレットなどの「受信設備」がたくさんあったら、毎月の支払いが大変ですよね。

 

1ヶ月あたり約1,300円の受信料(地上契約)が、受信設備の数だけとられるなんて。

 

でもこれは誤解を受けているところで、ワンセグ対応機の台数分、受信契約をする必要はなく、

 

「世代単位」での契約

※一般家庭の場合

 

なので、自宅にテレビがあって既にNHKの受信契約が済んでいるなら、テレビを3台持っていようが、ワンセグ付きのパソコンを持っていようが、追加で受信契約をする必要はないそうです。

 

テレビ無し・ワンセグ対応機ナシの私の家にNHKの徴収員が来た

実家住まいだった頃は、NHKの受信契約が既にしてあって、毎月、父の口座から受信料が引き落としになっていたのですが、

祖母と父がよくNHKを見ていたので、見ているんだから受信料を支払うのは仕方のない事だと思っていました。

 

よく周りの話やネットの噂で聞く、「NHKの徴収員はしつこい」とか「なんとしても受信契約をさせようとする」という話に対しても、あらあら大変だなー…と、どこか他人事のようにも思えたり。

 

でも、いざ自分が1人暮らしを始めた時に、その噂が本当だとわかりました。

 

「しつこい」「怖い」

 

もう、徴収してやろう感タップリで来るんですよね。

 

 

NHKの徴収員さんが来た時、1人暮らしを始めた初日だったのですが、その時はまだテレビも部屋に運んでいなくて、持っているスマホもタブレットもパソコンもワンセグ対応機ではありませんでした。

 

だからこの時は、徴収員さんの話す内容に納得ができなかった事もあり、契約とお支払いはお断りしました。

 

「そもそも契約は義務なんですか?」に徴収員さんタジタジ…

私が1人暮らしを始めた初日の夜8時過ぎ。

 

ピンポンが鳴る。

 

のぞいて見ると、スーツ姿の男性がショルダータイプの機械を肩にかけ、手には何かの用紙とペンを持っている…。

 

 

よりによって1人暮らしを始めた初日、しかも夜に男性が訪ねてくる事自体が怖くて、居留守を使おうと思っていたのですが、

 

「ご契約のお手続きに来ましたー。」

 

と言われ、何の契約なのか疑問もあったし、アパート契約にあたって、まだ不足している契約があったのかもしれないと思い始め、話して見る事にしました。

 

(部屋の電気もつけていたので、もう中にいるのはバレバレだろうなとも思ったので…)

 

 

徴収員さん:「こんばんは。NHKの受信料徴収に参りました。昼間、こちらに何度か足を運んでいたのですが、いつもいらっしゃらないので、この時間に来てみました。」

 

 

私:「(そりゃそうだろ。昨日まで空室だったんだから。しかも今日は昼間いたし。)

こんばんは。あの〜…突然、徴収に来たと言われても、今日ここに引っ越して来たばかりなので、お話がよくわからないのですが…。」

 

 

徴収員さん:「テレビありますよね?テレビをお持ちの場合、NHKの受信契約が必要になりますので、こちらにお名前と、口座の記入と印鑑お願いします。」

 

 

私:「テレビまだ無いんです。しかもNHKは見る予定がないので…。」

 

 

徴収員さん:「テレビが無い?じゃぁ、テレビ付きのスマホとかタブレットとかパソコンとかありますよね?」

 

 

私:「どれもテレビついてないです。」

 

 

徴収員さん:「よく受信料を払いたくなくて、そうやって何もかもNOで答える人、多いんですよねー。本当は何かしら持ってるんですよね?とりあえず、今月分だけ支払ってもらっていいですか?」

 

 

私:「本当に契約が必要で、支払わなくてはいけないものなら支払いますけど、お話を聞いている分には納得できないので、今はお支払いしません。持ち合わせもありません。しかも、とりあえずって言い方もおかしいと思いますよ?」

 

 

徴収員さん:「とりあえずと言ったのは、ここの部屋から、1度も受信料を支払ってもらった事がないからです。」

 

 

私:「(この部屋からって…なに言ってんだこの人)???

そもそも、NHKを見る手段が今なにもない状態なのに、それでも契約する事って義務なんですか?!」

 

 

徴収員さん:「(急に小声になって)義務ではないですけど…。」

 

 

私:「義務じゃない上に、おっしゃっている事もわからないし、納得できないので、その手に持っている契約書?と口座の用紙だけ置いて帰ってください。

自分で調べて納得した上で、契約するかどうか決めます!お疲れ様でした!」

 

 

心臓バクバクしながら、こんなやりとりをして、急いでドアを閉めて鍵をかけたのですが、冷静になった時に、徴収員さんも大変だよな〜と、ふと思いました。

 

基準があやふやなだけに、契約を求める側も契約する側も、スムーズにいかないというか…。

 

これが公共料金とか税金みたいな扱いだったら、契約を求める側も当然の事として堂々としていられるんだろうし、

契約して支払う側も仕方のない事なんだ…と割り切れるのかもしれないのにな、と考えてみたり。

 

ただ、夜に強気な姿勢で契約に来るのは、ちょっとやめてもらいたいです。怖いです。

 

契約する事に不満や抵抗がない方でも、警戒してしまうと思います。現に私もそうでした。

 

「昼間に来てもいないから夜に来た」と言うならば、NHKの受信契約の案内などを、郵便受けに入れるなどして、こちら側に心の準備をする時間を与えて欲しいです。

 

 

今回、ワンセグ機能付きの携帯電話も「受信設備」と捉えられ、

放送法第64条の「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」

に基づいて、「NHKとの受信契約を結ぶ義務がある」と裁判で判断された事。

 

 

この事により、納得できないという人もまだまだ多いかもしれませんが、テレビを見る事ができる機器を持っていれば、受信契約が必要(1世帯1契約)。

契約をした後は受信料を支払う義務がある事。

 

これが今までよりも明確になった事で、私個人的には、長年のモヤモヤがちょっとスッキリした気がします。

 

NHKの「受信契約」と「世帯同居の手続き」をした時の話

引っ越したばかりで、テレビもなければワンセグ対応機もないところに、徴収員さんから契約を求められ、納得できずに契約をお断りした私。

 

「テレビも無いし、NHKも見ない。」と伝えたものの、四六時中、徴収員の方が「本当にこの人はNHKを見ていないのか?」なんて確認できる訳でもないし…。

 

auショップに勤めていた頃、お客様から「全く使ってもいないのに通話料が高く請求された」と問い合わせを受ける事も多々あり、正直、そんな事言われても…と困った時もありました。

 

お客様を疑いたくはないし、なんとか不満を解消してあげたいけれど、本当に使っていないのか四六時中、見ている訳でもないし…。

 

 

全く使っていないのに、通話料が発生していたらある意味、怖いし大問題。

 

納得してもらうためにも、お客様センターから通話明細を郵送してもらって、確認をとってもらうと、発信先がハッキリと表示されており、「全く使っていない訳ではない」。

 

 

こんな事もあり、NHKの徴収員さんが帰った後に、なんだか他人事には思えなくなって、

「NHK見ないって言われても、そんなのわかんないし困るよなー。見る事もあるかもしれないしなー。」

と思い、テレビを設置してから、自分の聞きたい事をNHKに電話で問い合わせて納得した上で、受信契約を決めました。

 

 

ネットや電話でも申し込みはできるようなのですが、私は徴収員さんに置いていってもらった申込書を記入し、専用の封筒に入れて郵送しました。

 

実家は衛生契約をしていたのですが、地上契約に比べると倍近く料金が高いので、私は地上契約2ヶ月ごとの支払いで。

 

契約してから気づいたのですが、私、意外とNHKを見てる。笑

 

 

ちょっと強めの地震が来るたび、チャンネルをNHKに変えて情報を確認してる。

 

NHKの朝ドラが好きなお客様に話を合わせようと、朝ドラも見た。

 

子供向け番組、紅白歌合戦、NHKのバラエティ番組も楽しく見ていた。

 

大好きな安室奈美恵さんの特番をNHKで見て泣いた。

 

やっぱり私も「NHKを見ない」と言いながら「見ないわけではなかった」。

 

同居先でNHKの契約あり。二重請求にならないように「世帯同居の手続き」

結婚と同時に夫の実家で同居が決まり、アパートから出る時。

 

ガスや水道は停止の手続きをすぐ行っていたものの、NHKの受信料の手続きについてはスッカリ頭から抜けており、夫の実家でNHKを見ていて急に思い出しました。

 

夫の実家もNHKの受信契約をしているので、そこに受信契約中の私が加わったら、1つの世帯で1契約で良いのに、このままじゃ1世帯2契約じゃん!と。

 

世帯合併、1人暮らしの解消、単身赴任の解消などの場合は、解約ではなく

「世帯同居の手続き」

が必要となるようで、その手続きは

「NHKふれあいセンター」

に電話をして行います。

 

 

正直、本当に世帯同居しているのかとか、証明を提示しろとか、いろいろ面倒な事を聞かれるのではないかと思っていました。

 

でも意外と簡単でした。

 

・現在の契約者(私)の名前と契約番号

※契約番号がわからない場合は、登録している電話番号でもOKでした。

 

・引っ越し時期はいつ頃か

 

・引っ越し先の契約者名と契約番号、もしくは電話番号

 

聞かれた内容はこんな感じで、約3分くらいで終わった気がします。

 

もし、同居先でNHKの契約がない場合は、現在、契約しているのをそのまま生かして、「住所変更」の手続きをする必要があるそうです。

 

「受信契約」にはもう少し自由な選択をさせて欲しいし

春から親元を離れて1人暮らしを始めた20歳の従兄弟。

 

従兄弟が引っ越しの際、私も荷物運びを手伝ったのですが、テレビが無く、理由を聞くと「テレビなんて観ないからいらない。」と。

 

 

数週間後、従兄弟から

「テレビ無いのにスマホにワンセグ付いてるからって、NHK契約させられた。しつこくて怖いし、何回も来られるのが面倒だから契約した。」

 

と連絡があり、私は放送法がどうのとかの前に、「しつこいから」・「怖いから」・「面倒だから」という理由で渋々、契約するのってどうなんだろう?と少し疑問に思いました。

 

長年、携帯電話の販売を経験してきて、「契約」という言葉は何百回と聞いてきたし話してきた私ですが、契約ってお互いの「合意」によって成立するものだと思っていました。

 

この従兄弟のパターンでも、「合意」に当たってしまうんですかね…。

 

 

個人的には、「NHKを見たい場合は契約して受信料を支払う。契約しない場合や支払いが滞った場合はNHKを見られない。」

 

このぐらいキッパリしてもらったら、「契約」という言葉もしっくりくるのに…。

 

そもそもなぜNHKの受信料を支払わないといけないのか

私がNHKを受信契約をする際、「テレビがあるから契約しなくてはいけない」という理由よりも、もっとちゃんとした理由を聞きたくて、NHKに電話で問い合わせました。

 

やっぱり「放送法が…」とか「テレビを設置した時点で契約義務が…」という話をされたのですが、結局は

 

「質の高い番組や、確かな情報を届けていくためには、運営財源となる受信料が必要で、この受信料によってNHKが成り立っている」

 

という内容の話をして頂きました。

 

私達が普段よく観る「民間放送」は、営利を目的として放送され、スポンサーからの広告料を財源としているが、「公共放送であるNHK」は営利目的がないため、受信料によって運営していると。

 

そうかー…と思いつつも、無意識に

 

「NHKさんも民間放送に加わる事は出来ないんですか?」

 

と放送関係に詳しい方からしたら、笑われてしまうような質問をしてしまったのですが、

 

・放送法により、公共放送と定められているNHKでは民間放送のように、広告料を頂く事は法によって禁止されている

 

・民間放送のように、視聴率競争にとらわれない社会的に価値のある番組を届けていきたい

 

との事から、公共放送としての役割をこれからも果たしていきたい、と言われました。

 

電話対応してくださった方は、徴収員の方よりも低姿勢で、落ち着いた口調で話してくださったので、こちら側も理解しようという気持ちになりました。

 

ただ、会話の中で「皆様から公平に頂いている受信料で…」みたいな話が出たのですが、そこはちょっと、本当に公平かな?と思ってしまったのが正直なところです。

 

テレビやワンセグ対応機を販売する側も大変になりそうな予感

ワンセグ対応機も受信契約の対象にあたるという、今回の判断がニュースで大きく取り上げられた事により、今まで以上にNHKの受信料について、敏感になる人が増える気がします。

 

余計なお世話ですが、長年、販売に携わっていた私としても、お店側の対応で困ることが出てくるだろうな…と心配にもなります。

 

ワンセグ付きの商品を嫌がるお客様が増えて、その商品が売れなくなってしまえば、製造側にも大変な影響があるでしょうし。

 

テレビやワンセグ付きの商品を販売する際に、NHKの受信料の申込みがセットになっていれば、納得した人しか買わずに済むので、その後のトラブルもないのかな…

とも思うのですが、店側が商品の説明をして販売して、さらにはNHKの受信契約までしなくてはいけなくなったら、店側の負担が増大。

 

しかも「1世帯1契約」をどうやって確認する?

 

携帯電話の販売においては、ただでさえ「誰か半分、説明するの手伝って〜」と言いたくなるくらいの説明量なのに、これ以上、説明する事が増えたらと考えると、物凄く気の毒に思います。

 

専門外の契約で。

説明する事で、クレームにもつながりかねないような内容のものを。

 

私は今、携帯電話の販売から離れてしまったので、もしそうなったら大変だな〜レベルの感想ですが、もしまだ携帯会社に勤めていて、販売の際にNHKの受信契約の説明が必須になったら…

 

「冗談じゃねぇ!だったらNHKの人を1人でもお店に配備して、受信契約の説明はその人にさせてくれ!」

 

って言ってしまうと思います。

 

今後、このNHKの受信契約の問題が、どんな形でどんな影響がでてくるのか、まだまだ気になるところです…。