第1子(長女)が3歳2ヶ月の時、初めて熱性けいれんを起こした際、医師から
熱性けいれんは遺伝性が強いのですが、ご両親は子供の頃に熱性けいれんを起こしていませんか?
と言われたのですが、夫も私も熱性けいれんは経験なし。
しかしその後に生まれた第2子(長男)も、なんと1歳1ヶ月の時に熱性けいれんを起こし、しかも短時間で2回以上の熱性けいれんだった事で、入院も経験しました。
長女も入院まではしなかったものの、2日続けて熱性けいれんを起こし、結局、我が家では子供2人が熱性けいれんを2回以上起こしています。
●熱性けいれんの前兆はあったのか
●熱性けいれんは救急車を呼んでもいいのか
●寝ている時の熱性けいれんに気づかなかったらどうなるのか
など、子供の熱性けいれんに関する我が家の体験談が、どなたかのお役に立ちますように。
熱性けいれんの前兆について
娘の時も息子の時も、熱性けいれんが起きた日は突然の発熱(37度5分)があり、お昼過ぎから夜にかけて徐々に熱が上がって、体温が38度を超えて数時間が経った時でした。
娘は8月・息子は6月と、どちらも暑い時期に突然の発熱だったので熱中症を疑ったのですが、こまめに水分を摂り、食欲もあったので、様子を見ていた中で熱性けいれんが起きました。
娘は寝ていたのに突然、目を開けて横たわったまま、けいれん。
息子はおもちゃで遊んでいたのに、突然バタンと倒れてそのままけいれん。
熱性けいれんの前兆がわかれば対処法もあるだろうし、もっと心の準備もできるのに。
その「前兆」なのですが、娘と息子の2回目の熱性けいれんの時に、前兆のような異変が3つありました。
①38度以上の発熱
②けいれんが起こる数分前から、あまり瞬き(まばたき)をしなくなり、ボーッとし始める
③ボーッとしたまま、けいれんが起きる数秒前に突然、表情が変わる
(ニコッと笑ったり、泣きそうな顔をしたり)
子供達の2回目の熱性けいれんは、このような流れで始まったのですが、娘に関しては表情が変わるというよりも、寝ている時に突然、目をあけて瞬きもせずに横たわったまま、熱性けいれんが始まりました。
我が家のように、寝ている間の熱性けいれんパターンもあるので、数分前の前兆に気をつけるというよりは、
⚫︎38度以上の発熱から24時間以内
⚫︎子供の年齢が生後6ヶ月〜6歳
この特に熱性けいれんが起きやすいといわれている、タイミングと年齢に当てはまる場合は、心の準備と子供の様子を気をつけて見ておく必要があると思います。
熱性けいれんが起きた時の自宅での対応
①まず落ち着く、慌てない
②大声で呼びかけたり、体をゆすったり、口に物を入れない
③平らな場所にそのまま横向きに寝かせ、衣類やおむつをゆるめる
④どんなけいれんか?持続時間は?そのあと寝たかどうか?を観察する
※上記は、日本赤十字病院から頂いた資料を参照しています。
子供の熱性けいれんを数回、経験していますが「落ち着いて状況把握すること」がとても重要です。
①まず落ち着く、慌てない
なぜこれが重要かというと、けいれんは熱性けいれんだけに限らず
が原因して起こる事もあり、病院側が「何が原因で起きているけいれんなのか」を判断するためにも、親が落ち着いて状況を把握し伝える事が大切です。
●けいれんは左右対称だったか
●目はどうだったか(白目か)
●呼びかけに応じたか
●体はピーンとそっていたか
●受けるべき予防接種は受けているか
●数日以内に家族や周りで風邪や何かしらの感染症にかかった人はいないか
●幼稚園や保育所、学校に通う兄弟はいるか
●家族に同じようにけいれんを起こした人はいるか
これは私が、子供の診察を受ける際に聞かれた事なのですが、病院側が「本当に熱性けいれんなのか」を判断するために、これだけの事を細かく聞かれます。
病院側もけいれんを起こした子供を診察する際、「どうか熱性けいれんでありますように」と願うくらい、熱性けいれん自体が命に関わる可能性は低いそうなので
⚫︎熱性けいれんが命に関わる可能性は低いこと
⚫︎生後6ヶ月〜6歳までの子供が38度以上の発熱がある場合、熱性けいれんが起こる可能性があること
⚫︎熱性けいれんが起きた時は、落ち着いて状況を把握し病院側に伝えること
これを頭の片隅に入れておくと、いざ熱性けいれんを目の当たりにした時に、思ったよりも落ち着いて対応ができます。
②大声で呼びかけたり、体をゆすったり、口に物を入れない
これは大声で呼びかけたり体をゆすったりすると、どんなけいれんの仕方なのかを正しく把握できなくなったり、もし口の中に嘔吐物などが入っていた場合、喉につまらせ窒息する恐れがあるからです。
こういう時、舌を咬まないように割り箸を横にして噛ませろって昔からよく言うぞ⁈
これは私が息子が熱性けいれんを起こした時に、お義父さんとお義母さんから言われた言葉なのですが、ひと昔前は「ガーゼを巻いた割り箸を噛ませる」という対処法があったそうです。
ただ、それはあくまで昔の話で、熱性けいれんの時にお世話になった医師いわく
けいれんで舌を咬む例はほとんどなく、むしろ口にものを入れる事で窒息する可能性があるので危険だとの事です。
ちなみに私は義理両親からの「割り箸を噛ませろ」に対して
確かに昔は割り箸を咥えさせるってあったみたいですね!でも今は逆に窒息とかケガの危険性があるから、やらなくていいそうです!
(早口)
↑肯定からの否定を使って、実行しませんでした。
③平らな場所にそのまま横向きに寝かせ、衣類やおむつをゆるめる
けいれんを起こすと、筋肉が硬直して体がピーンとなったままガクガクし始めるので、周りにぶつかるようなものがない平らな場所に寝かせます。
その際、窒息するのを防ぐために顔を横向きにして寝かせ、呼吸するための筋肉を締め付けてしまわないように衣類をゆるめます。
④どんなけいれんか?持続時間は?そのあと寝たかどうか?を観察する
熱性けいれんは5分以内に終わる事がほとんどなので、だいたいが病院に着く頃にはけいれんが終わっており、けいれんの状態を医師が確認するのは非常に難しいです。
そのため、病院側が「何が原因で起きているけいれんなのか」を正しく判断するためには、私たち親からの情報が頼りになります。
熱性けいれんが終わった後は、そのまま寝てしまう子が多いそうで、娘もけいれんが終わった後に寝てしまったのですが
これは本当に眠ってるの?
それとも意識障害なの?
と自分では判断が出来なかったので、けいれんは終わっていたのですが、夜間救急に電話をして状況を話し、寝始めた子供を車に乗せて病院に向かいました。
熱性けいれんで救急車を呼んでもいいのか?
我が家は幸いにも、救急病院まで車で7分の距離にあるので、救急車を呼ばずに車で病院に向かいましたが
●熱がないけいれん
●1歳未満の初めてのけいれん
●けいれんの左右が違う(体の片側から全体に広がっていく)
●けいれん後、意識が戻らない
●けいれん後、意識が戻っても麻痺が残る場合
●けいれんが5分以上、続く
●短い間隔でけいれんを繰り返す
※上記は、日本赤十字病院から頂いた資料を参照しています。
このようなけいれんは、救急車を呼んだ方が良いとの事でした。
我が家のように、病院まで車で10分以内と近い距離であれば車でも良いそうです。
お世話になった医師によると、
「子供のけいれんを目の当たりにして、親御さんが心配になるのは当然の事。救急車を呼んでいいのか迷う時は、呼んでください。
熱性けいれんで救急車を呼ぶ事に罪悪感はいらないですよ。」
との事でした。
寝ている時の熱性けいれんに気づかなかったらどうなる?
娘が寝ている間に熱性けいれんを起こした時、風邪などの症状なく突然の発熱で心配だったため、こまめに様子を見ていたことで気づき、対処できたのですが
もし、熱性けいれんに気づかなかったらどうだったんだろう。
と思い、お医者様に聞いてみました。
子供と離れて寝ている場合、子供が熱性けいれんを起こしても気づかない事はあり得ると思います。
熱があって数分けいれんした後に、すやすやと寝てしまう場合は、命に関わる可能性が低いけいれんなので、特に処置はありませんのでそのまま休ませて大丈夫ですよ。
数分で終わる熱性けいれんに気づけなかったとしても、命に関わる可能性も低く、特に処置も必要ないので、そんなに心配しなくても良いとのことです。
ただし短時間で複数回、繰り返すけいれんは熱性けいれんではない可能性もあるので、熱がある時や、以前にもけいれんを起こした事がある場合は、注意して見てあげて欲しいそうです。
熱性けいれんが起こりやすい子供の特徴は?
病院から頂いた熱性けいれんに関する資料によると
●38度以上の発熱に伴い乳幼児に生じるけいれんで、他にけいれんを起こす原因を認めないもの
●生後6ヶ月〜6歳の乳幼児で、発熱から1日以内に生じる事が多い
●乳幼児の7〜8%が熱性けいれんを起こすといわれており、そのうちけいれんをくりかえして起こすのは3人に1人程度(大部分は学童期までに起こさなくなる)
※上記は、日本赤十字病院から頂いた資料を参照しています。
「乳幼児の7〜8%が熱性けいれんを起こし、そのうちけいれんをくりかえして起こす割合は30%程度」のようなのですが…
そもそも、熱性けいれんを起こした事がある子供の割合も少ない中、我が子達はさらに割合が少ない「くりかえして起こるけいれん」を経験し、さすがに心配になって
熱性けいれんを起こしやすい子の特徴はありますか?うちの子たち、これから大丈夫ですかね…。
と聞いてみたところ、熱性けいれんを起こしやすい子供の特徴として
● 両親またはどちらかの親に熱性けいれんの経験がある
●男の子の方が女の子よりも1.4倍、発症しやすい
というように、やはり遺伝的傾向が高く、男の子に多いとの事です。
また、繰り返す熱性けいれんは「初めて発症した年齢が1歳未満」の子供に多く、女の子の方が割合が高いのだとか。
ただし、我が家のように
⚫︎親が熱性けいれんを経験していない
⚫︎男の子の方が発症率が高いと言われながら女の子(娘)も熱性けいれんを起こす
⚫︎繰り返すけいれんは女の子の方が多いと言われながら男の子(息子)も熱性けいれんを繰り返している
など、特徴と言われるものには当てはまらないパターンもあります。
熱性けいれんは、小学校にあがる頃には起こさなくなる子が大半だと説明を受け、娘は3歳2ヶ月の熱性けいれんを最後に、4歳からは熱を出してもけいれんを起こさなくなりました。
熱性けいれんに予防法はあるのか
●過去に15分以上、長引く熱性けいれんを起こしたことがある
こういった熱性けいれん体質がある子供の場合、「熱性けいれん予防薬(ダイアップ坐薬)」を処方してもらう事ができます。
この予防薬であるダイアップ坐薬を、体温が37.5 度を超えたらできるだけ早めに使用する事で、けいれんの発生率を約70%減らす事ができるそうです。
娘が熱性けいれんを2回起こした時、かかりつけの小児科で相談した際は、
「けいれんを抑える」ということ自体が自然な事ではないため、親御さんからよほど理由があって頼まれない限りは、私はあまりすすめたくないんです。
と言われ、最終的に「熱を出すたびに、けいれんが癖になるようだったら考えましょう」という事になり、ダイアップ坐薬は頂きませんでした。
熱性けいれんを短時間で2回起こし、入院した息子は熱が41度を超えたので、入院中に解熱のための坐薬と、けいれん予防薬のダイアップ坐薬を使用したのですが
⚫︎ダイアップ坐薬使用の30分後以降に、解熱剤(坐薬)を使用すること
⚫︎熱が続いた場合、1つ目のダイアップ坐薬使用から8時間あけて、2つ目のダイアップ坐薬を使用すること
など、慣れていなければ使い方が難しいなと感じる点がありました。
熱性けいれんの原因は様々
熱性けいれんの原因として、遺伝的な要因の他にも
⚫︎突発性発疹
⚫︎夏かぜ
⚫︎インフルエンザ
などの急な高熱をきたす疾患は、すべてけいれんのきっかけにつながります。
これは、子供の脳神経細胞が急な体温の変化に弱いために起こるそうなのですが、我が家では娘も息子も「突発性発疹による熱性けいれん」でした。
突発性発疹から熱性けいれんにつながるケースは、10〜15%と割合多いんですよ。
ただ、突発性発疹は夏かぜやインフルエンザと違って、発熱以外の鼻水や咳などの症状がほとんどなく、解熱してから発疹が出て初めてわかるため、熱性けいれんが起きた時に突発性発疹によるものだと見分ける事は困難です。
⚫︎発熱後、24時間以内の熱性けいれん
※ほとんどの場合は1回、まれに2回以上続く事もある
この場合、我が家の経験から「突発性発疹」が原因となっている可能性が高いかもしれません。
突発性発疹によるけいれんだった娘と息子は、高熱が3日程度続いて解熱した2日後、顔に発疹が出ました。
顔に発疹が3日間出て、4日目に発疹は自然と消えましたが、発疹が出ている間は2人とも、体がダルそうで機嫌も悪かったです。
発疹が出てきたので、熱性けいれんでお世話になった病院を受診した方が良いのかを聞いてみたところ
あ、別に受診しなくていいです。こちらとしては、突発性発疹だったんだなーってだけで特に治療はないので。
発言、軽っっ!
突発性発疹の場合、特に治療法はないので、改めて病院を受診する必要はなく、発疹が出たら感染力はほぼないため、解熱後に発疹が出ていても元気があれば、登園しても良いとの事でした。
熱性けいれんを目の当たりにした時、落ち着いていられない状況でも、誰かの体験談を思い出しただけで、「これが熱性けいれんか」と落ち着いて対処できます。
娘(3歳2ヶ月)と息子(1歳1ヶ月)の熱性けいれん体験談が、どなたかのお役に立てますように。
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