「マルケンのみかん」はなぜ石巻でそんなに有名なの?
そんな声にお答えするため、この記事では石巻人のわたしが、「マル賢(マルケン)みかんが石巻で愛され続けている理由」についてご紹介します。
そもそも、マルケンみかん(正しくは◯の中に賢と書いてマル賢)は石巻で生産されているわけではなく、
和歌山県有田川町賢(かしこ)地区で、(株)マルケンみかん(生産農家28軒で作った組織)さんが生産したみかんです。
ではなぜ、石巻人が和歌山県のマルケンみかんを40年以上も愛し、これほどまでに石巻で有名になったのか?理由は2つ。
- 出荷先が石巻と宇都宮の卸市場2か所のみだから
- 石巻人が好む味のみかんとして作られているから
毎年、11月下旬になると冬の風物詩としてマル賢みかんがお店に大量に並ぶ様子も、年末の贈答品として使われるのも、石巻ならではの事なのですね!
マル賢みかんが石巻で愛され続けている理由について、もう少し詳しく知りたいという人は、引き続きこの記事をチェックしてみてください。
マル賢(マルケン)みかんが石巻で有名になり愛され続ける理由
マル賢(マルケン)みかんが石巻で愛され、有名になったのは
- 出荷先が石巻と宇都宮の卸市場2か所のみだから
- 石巻人が好む味のみかんとして作られているから
この2つの理由があるとお話しましたが、ではなぜ和歌山県の(株)マルケンみかんさんは出荷先を石巻と宇都宮の2か所のみにしたのでしょうか?
また、どうやってマル賢(マルケン)みかんを石巻人が好む味に作り上げていったのでしょうか?
それぞれの理由について、(株)マルケンみかんの社長さんと、石巻で長い歴史を持つ果物専門店「守谷フルーツ」の店主さんのお話をもとに、詳しくご説明します。
出荷先が石巻と宇都宮2か所のみの理由【諸説あり】
マル賢(マルケン)みかんと石巻の関係は、もう40年以上も前から続いているのですが、なぜマル賢みかんの出荷先が
⚫︎宇都宮市中央卸売市場
⚫︎石巻青果花き地方卸売市場
この2か所のみなのか、はっきりとした理由がわかる記録が残っていないのだそうです。
ただ、諸説はあるそうなのですが、和歌山でみかんの大暴落が起きた時、東へ東へと出荷し広めていった結果、
とくにみかんに対しての支出額や消費量が多かった地域がこの2か所だったのではないかといわれています。
石巻人が好むみかんの味として作られた理由
マル賢(マルケン)みかんが今のように石巻で有名になる前、マル賢みかんは無名で味もそんなに美味しいものではなかったそうです。
そこで、石巻の卸市場の人や、石巻で長い歴史を持つ果物専門店「守谷フルーツ」の店主さんらが、「もっと美味しいみかんを」とリクエストし、石巻人に好まれる味を伝え続けたのだとか。
その結果、マル賢みかんは栽培方法や出荷方法に研究が重ねられ、今のように甘さと酸っぱさのバランスが良いマル賢みかんになったのだそうです。
これに関しては、(株)マルケンみかんの社長さんもテレビで
「石巻に出荷を続けていく中で、石巻の卸売市場の人や消費者さんが、石巻人に好まれるみかんの味を教えてくれた」
と話しており、マル賢みかんと石巻の深いつながりがわかりました。
マル賢(マルケン)みかんを石巻の人が年末の贈答品にするのはなぜなのか
石巻の人がお歳暮や贈答品として、マル賢みかんを贈る理由は
- 美味しいみかんだから
- 特別感がある高級みかんだから
- 喜んでもらえるから
大きくこの3つだと思います。
マル賢みかんは石巻人が好む味に作られ、甘みと酸味のバランスが良くとにかく美味しいのですが、石巻人じゃなくても美味しいと思えるみかんです。
石巻の人は美味しいみかんを食べると「もしかしてこれ、マル賢?」と聞く率高めです。
*個人の見解
さらに、SNSでは「石巻の親戚から今年もマル賢みかんが届いた‼︎嬉しい‼︎」とマル賢みかんが贈られることを喜ぶ声もたくさんあります。
お歳暮や贈答品としてみかんを贈る石巻人ってどうなの?と思う人もいるかもしれませんが、
- マル賢みかんは他の地域ではなかなか手に入らない
- 値段がスーパーでよく見るみかんの倍以上
という特別感のある高級みかんです。
だからこそ、お世話になっている人や大好きな人に贈りたくなるのです。
贈り物にする時はマル賢みかんの箱詰めが多いのですが、家で手軽に食べられるように、ネットや袋入りのマル賢みかんもあります。
▲物価高になってから、我が家も自宅用のマル賢みかんは小分けの袋入りを購入
個人的に、石巻の会社が作ったみかんでも石巻で生産したみかんでもないマル賢みかんが、石巻で冬の風物詩となり、年末の贈答品として使われるなんてスゴイことだと感じています。
毎年、石巻で美味しいマル賢みかんが食べられることに感謝です。
マル賢(マルケン)みかんはいつ石巻に入荷するのか?
マル賢(マルケン)のみかんは毎年、11月下旬頃にスーパーなどに並ぶのですが、2023年は11月24日(金)から石巻市場に入荷が始まりました。
そして、年内にかけて525トン(見込み)出荷される予定だそうです。
*2024年も入荷状況がわかり次第、追記します。
マル賢みかんが石巻に入荷する事によって、店頭にたくさんのマル賢みかんが並び、それを買う人で賑わい、活気に溢れた石巻の姿が見られます。
マル賢(マルケン)みかんの値段
石巻で贈答品としても人気のマル賢みかんは、糖度・酸度の割合によって以下のような等級があります。
特選・特秀(箱にSORA2.5の文字)…わずか数十〜数百箱しか作るこができない上位数%の選び抜かれた最高級の幻のみかん |
特選・特秀(箱に賢宝の文字)…マルケンみかんの最高級品であり、選び抜かれた高糖度・高品質みかん |
秀品(箱に青字で秀の文字)…味、品質ともにブランドの基準に 成っている等級であり、マルケンみかんの中で一番の人気 |
マルケンみかん(無印の箱)…糖度・酸度ともに優れ、食味は良好 |
マルケンみかん(緑色でマル賢の文字)…厳しい基準をクリアしているが見た目は無印の箱のみかんに劣る |
この等級とサイズ(S・M・L)で値段が異なります。
石巻の店舗では、1番人気の秀品(箱に青字で秀の文字)が大量に並んでいる光景をよく見るのですが、秀品(4.5kg入り)を例にとって2023年の価格をみてみると
⚫︎Sサイズ…約4,100円
⚫︎Mサイズ…約4,300円
⚫︎Lサイズ…約3,800円
このような価格相場になっていました。
等級が上がればさらにプラス約1,000〜1,500円、等級が下がればマイナス約500円、が価格の目安となっています。
(例: 特選・特秀の賢宝であればプラス約1,000〜1,500円、無印の箱であればマイナス約500円)
マル賢みかんはMサイズが1番高いのですが、石巻ではMサイズを贈答品にする人が多く、早く売り切れます。
▶︎マル賢みかんがなぜ高いのか?出荷までの過程をチェックしてみる!
マル賢(マルケン)みかんのまとめ
マル賢(マルケン)みかんが石巻で40年以上も愛され、有名になった理由は2つ。
- 出荷先が石巻と宇都宮の卸市場2か所のみだから
- 石巻人が好む味のみかんとして作られているから
このように、マル賢みかんは石巻人にとって特別なみかんなのです。
2023年11月24日(金)に入荷したマル賢みかんは、(株)マルケンみかんの永石睦巳社長いわく
「今年は雨が少なかったため例年よりもやや小ぶり小ぶりの分、糖度が上がり味が凝縮されている」
との事でした。
マル賢(マルケン)みかんは、お世話になっている人や大好きな人に贈りたくなる、そんな特別なみかんです。
箱詰めだけではなく、お手軽に食べられるネットや袋入りのマル賢みかんもありますので、ぜひ一度、食べてみてください。
これから先も末永く、マル賢みかんと石巻のご縁が続きますように。
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