6月の猛暑日が続く中、なんとなくいつもより元気のない1歳1ヶ月の息子。
体温を計ってみると37.4度で微妙…。
(子供の発熱の目安は脇の下で37.5度以上といわれています)
熱中症ぎみなのかな…?
薄着にしてクーラーもつけてるんだけどな…。
それでもお茶をたくさん飲んでいて、食欲もあったので、それほど心配はしていなかったのですが、夕方、お座りをしていた息子が突然ドンっと後ろに倒れました。
慌てて息子を抱きかかえようとしたところ、泣きそうな顔をしていた息子が一変、黒目が上を向き体がピーンとなったまま痙攣。
呼びかけにも応じず、目を合わせる事もなく、床で痙攣している息子は夕方に熱が38度を超えた事による「熱性けいれん」でした。
熱性けいれんが起きた時の対処法として
●まず落ち着く、慌てない
●大声で呼びかけたり、体をゆすったり、口に物を入れない
●平らな場所にそのまま横向きに寝かせ、衣類やおむつをゆるめる
●どんなけいれんか?持続時間は?そのあと寝たかどうか?を観察する
※上記は、日本赤十字病院から頂いた資料を参照しています。
とありますが「まず親が落ち着く」、これは本当に重要です。
なぜなら
このけいれんが本当に熱性けいれんかを見極めるため
子供がけいれんを起こす時、熱性けいれんの他にも
が原因している事もあり、小児科の先生いわく「このけいれんは熱性けいれんでありますように」と願うほどだそうで、病院側がそれを判断するためにも親が落ち着いて、状況を把握し伝える事が大切です。
実は長女も3歳の時に熱性けいれんを2回起こしているので、病院で子供が適切な処置を受けるためにも親が落ち着いて対処することの重要さを感じています。
我が家から救急病院まで車で7分なので救急車を呼ばずに、子供がけいれんを起こして今から向かう事を病院に電話連絡し、車で病院まで行きました。
私は過去にも経験があったので、「これは熱性けいれんだ」と思って救急車を呼びませんでしたが、熱性けいれんかどうか判断がつかない時には、迷いなく救急車を呼んで良いそうです。
熱性けいれんは10分以内に終わる事がほとんどなので、病院に着いた頃にはけいれんは治っていたのですが、このけいれんが熱性けいれんなのかを病院側が判断するために
●けいれんは左右対称だったか
●目はどうだったか(白目か)
●呼びかけに応じたか
●体はピーンとそっていたか
●受けるべき予防接種は受けているか
●数日以内に家族や周りで風邪や何かしらの感染症にかかった人はいないか
●幼稚園や保育所、学校に通う兄弟はいるか
●家族に同じようにけいれんを起こした人はいるか
など、けいれんが起きた時の状況を細かく聞かれます。(これに的確に答えるためにも冷静さが大事)
息子のけいれんで、熱性けいれんだったのかどうかを判断するのにグレーゾーンだったのが
⚫︎けいれん持続時間が10分ギリ(熱性けいれんはほぼ10分以内で終わる)
⚫︎左が強めのけいれん
この2つが「熱性けいれんだとは思うんだけど…」と病院側を悩ませてしまいました。
そして、けいれんを起こした1歳1ヶ月の息子はこの時、水性マジックで体中に落書きをするのがブームで、それを見た先生に「これは…?」と聞かれ「マジックで自分の体に落書きしていました」と答えると、ハッとした顔をして服を脱がせて体中をチェックし始めました。
恐らく、体中にある落書きから虐待によるけいれんの可能性もあると思われたのだと思います…。
結果、喉も鼻も耳も炎症なし、発熱のみで脱水症状もなく水分が摂れる状態なら良しとの事で、この日は特に治療はなく、家に帰ってきました。
(その12時間後に再び、息子がけいれんを起こします)
病院の資料によると「乳幼児の7〜8%が熱性けいれんを起こし、そのうちけいれんをくりかえして起こすのは3人に1人程度」のようなのですが…
なんと息子がその3人に1人程度に当てはまってしまい、入院することになりました。
1回目のけいれんから12時間後の早朝、相変わらず39度の熱があったものの、寝起きに息子が私を見てニコッとし、安心したのも束の間。
すぐに目が上の方を向き、まさかのけいれん2回目発生。
1回目のけいれん後、24時間以内に2回目のけいれんが起きる事は「まれ」なのだそうですが、その「まれな事」が我が息子に起きてしまいました。
ただ、1回目のけいれんよりも持続時間が短く、2分ほどで終わり、途中からは意識がちゃんとしているのにけいれんで体の自由がきかない事に息子は戸惑ったようで、泣き始めました。
けいれんが終わってすぐにまた救急病院に連絡をし、急いで病院に向かい、病院で待っている間に息子はジュースを飲んだり歩きたがったりと元気でしたが、12時間以内という短時間の間でけいれんが2度起きているので、入院決定。
3度目のけいれんは脳の病気を疑い、検査と治療が必要となるため、それに備えて「中身はほぼ水」だという点滴をされました。
3度目のけいれんが起きた時、すぐに薬を点滴できるようにとりあえず針を刺して固定しておいて、いざとなったら「ほぼ水」の袋と「薬」の袋を取り替えて点滴するそうです。
入院にあたって、コロナ禍で体温も高い(41℃)事から、息子と付き添いの私がPCR検査を受け、陰性ではありましたが個室での入院となりました。
(トイレ以外は狭い子供用のベッドの中で息子と2人…)
この入院は高熱に対しての治療はなく、またけいれんが起きた時に備えるための入院だったので、ひたすら中身はほぼ水の点滴をし、1度だけ脳の興奮を抑えてけいれんを起こしにくくする座薬(ダイアップ座薬)をしての様子見。
座薬をしてもらえば熱が下がると思ったのですが、ダイアップ座薬はあくまでけいれんを起こしにくくするためのもので、解熱作用はないので熱は全く下がりませんでした。
結局、2回目のけいれんから24時間の間に3回目のけいれんは起こらず、相変わらず40℃の高熱があったものの、熱に対しては自宅と出来る事が変わらないという理由で座薬をもらって退院。
PCR検査と採血により、熱性けいれんの原因がコロナでも風邪でも熱中症でもないとなり、可能性が高いのは「突発性発疹」が原因だろうとなったものの、これがわかるのは解熱後。
解熱してから2日が経ったお昼過ぎ、やはり息子の顔にポツポツと発疹が出始め、これが3日間続いて4日目に発疹は自然と消えました。
ただ、この発疹が出ている間、何かしら体にダルさがあるのか機嫌が悪く、いつもより元気はありませんでした。
長女も突発性発疹による熱性けいれんを経験し、同じように湿疹が出ている間は機嫌が悪かったです。
熱性けいれんは遺伝性が強いそうで、両親や兄弟が子供の頃に熱性けいれんを起こしていると、熱性けいれんが起こる確率が高くなるとの事ですが、姉弟そろって突発性発疹による熱性けいれんを起こすとは思いませんでした。
⚫︎発熱後、24時間以内の熱性けいれん
この場合、我が家の経験から「突発性発疹」が原因となっている可能性が高いかもしれません。
解熱して発疹が出るまでは、病院でも突発性発疹だとは言えないそうですが、熱性けいれんを起こす多くの場合が突発性発疹と関係しているそうです。
高熱が3日程度続いて解熱した後、発疹が出てきた場合、病院を受診した方が良いのかを入院中に聞いてみたところ
あ、別に受診しなくていいです。こちらとしては、突発性発疹だったんだなーってだけで特に治療はないので。
発言、軽っっ!こっちとの温度差がすごい!
しかも発疹が出たら感染力はほぼないため、解熱後に発疹が出ていても元気があれば、登園しても良いとの事。
我が家では娘と息子が突発性発疹による熱性けいれんを起こしたのですが、初めての子供(娘)が熱性けいれんを起こした時、事前に先輩ママから体験談を聞いていた事で、思っていたよりも冷静に対応できました。
今回の息子の熱性けいれんに関しては、娘が熱性けいれんを起こした時の体験があったから、冷静になる事ができました。
周りの人から「よく落ち着いていられたね。私ならパニックになってどうしていいかわからない」と言われましたが、もし私も何も知らなければ間違いなくパニックになっていました。
体験談を聞いたり実際の経験があったからこその冷静さでした。
⚫︎生後6ヶ月〜6歳の乳幼児は発熱から1日以内に熱性けいれんを起こす可能性があるという事
⚫︎風邪などの症状がなく突然の発熱から起こる熱性けいれんは突発性発疹の前触れである可能性がある事
これを知っているだけでも、実際に子供が熱性けいれんを起こした時に冷静に観察ができ、病院側に状況を的確に伝えられると思います。
ただし、熱性けいれんが起きた時に「このけいれんは熱性けいれんだ!すぐおさまるから大丈夫!」と自己判断して、大きな病気を見逃してしまうのは大変なので、熱性けいれんが起きたら病院を受診してください。
けいれんに関しては病院側も「どうか熱性けいれんであってほしい」と思うくらい、慎重な診断が必要になるようなので、できるだけ詳しく
●けいれんは左右対称だったか
●目はどうだったか(白目か)
●呼びかけに応じたか
●体はピーンとそっていたか
●受けるべき予防接種は受けているか
●数日以内に家族や周りで風邪や何かしらの感染症にかかった人はいないか
●幼稚園や保育所、学校に通う兄弟はいるか
●家族に同じようにけいれんを起こした人はいるか
など、けいれんが起きた時の状況を落ち着いて説明してください。
病院側としてはスマホで動画を撮って見せてもらえると判断しやすいそうなのですが、子供がけいれんを起こしている時に、なかなか動画を撮らなきゃ!とは思えないのが現実…。
息子の突発性発疹による熱性けいれんの体験が、誰かのお役に立てますように。
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