鹿児島と沖縄の間にあり、島の美しさから「神秘の島」とも呼ばれている喜界島(きかいじま)。
この喜界島が今、フジテレビ坂上どうぶつ王国で「猫まみれの離島」として取り上げられる程、かなりの数の島猫がいるとの事。
そんな猫まみれの喜界島で、必死に島猫の保護活動をしながら、愛犬・保護猫あわせて23匹と暮らす大家族(中山さん家族9人)がいます。
この記事では
・喜界島が猫まみれになった理由
・喜界島の大家族「中山家」とは
についてまとめてみました。
喜界島(きかいじま)はどこにあるの?どんなところ?
喜界島(きかいじま)は、鹿児島県と沖縄県の間に位置する、鹿児島県大島郡喜界町に属した周囲約48km、人口約6,500人ほどの小さな島です。
海は驚くほど透き通り、希少な隆起サンゴ礁で形成されている喜界島は、その美しさから「神秘の島」とも呼ばれています。
しかも喜界島のサンゴ礁は、今でも年間約2mmずつ隆起しており、このスピードは世界でもあまり類がなく、貴重とされる島です。
サンゴの島を象徴するかのように、喜界島ではサンゴの化石を使った石垣や墓石が見られ、さらにはサトウキビ畑や白ゴマ畑など、普段の生活の中では見られない景色を見ることができます。
「きかいじま」と聞くと、怖い映画の「忌怪島」を思い出す人もいるかもしれませんが、神秘の島と呼ばれる喜界島と、映画の忌怪島は一切関係ありません。
喜界島のおすすめポイント
今、喜界島に観光に行く人の数が増えており、読売新聞によると2022年は4万3772人(前年比13.7%増)だそうです。
そんな喜界島のおすすめポイントとして
⚫︎潮の干満に関係なく泳ぐことができる長さ250メートルの真っ白な砂浜と透き通った海の「スギラビーチ」
⚫︎全長約3.5kmのサトウキビ畑のなかをまっすぐに伸びる「シュガーロード」
⚫︎樹齢100年以上と推測される「巨大なガジュマルの木」
⚫︎日本一の生産量を誇る喜界島のアルカリ性土壌で育った「白ごま」
⚫︎上質で自然な甘さの「黒糖」
などがあげられるのですが、この中でも私がすごく興味深いのは「巨大なガジュマルの木」。
ガジュマルの木は「幸せを呼ぶ木」とも言われていますが、喜界島のガジュマルの木は幹回りが約16mもあるそうで、あまりの存在感にパワースポットとして訪れる人も多いそうです。
喜界島へのアクセス
喜界島へのアクセスは、鹿児島または奄美大島を経由し、飛行機かフェリーを利用します。
(鹿児島、奄美大島以外の空港から、喜界島への直行便はありません)
【所要時間目安】
出発地 | 所要時間 |
---|---|
東京から(奄美直行・奄美大島乗換) | 約3時間55分 |
名古屋から(奄美大島乗換) | 約2時間35分 |
大阪から(奄美大島乗換) | 約2時間35分 |
福岡から(鹿児島経由・奄美大島乗換) | 約3時間40分 |
鹿児島から(喜界直行) | 約1時間10分 |
沖縄から(奄美大島乗換) | 約2時間20分 |
奄美大島から(喜界直行) | 約15分 |
※詳細は喜界島ナビを確認してください。
なお、喜界島内の交通機関はバスしかありません。
自然の魅力にあふれ、その自然の魅力を目で肌で感じたいと訪れる人が増えている喜界島。
そんな喜界島が今、いずれ猫の数が島の人口を上回るのではと言われるほど、「猫まみれの島」になりつつあります。
なぜ喜界島は島猫まみれになってしまったのか
喜界島の現状を、SNSで発信している方々の投稿を見て感じた、喜界島の問題点として
・人口は減少するばかり
・高齢者の割合が高くなっている
・動物病院がないので猫の去勢・避妊手術ができずに島猫が増える一方
この3つがあげられます。
人口が減る、高齢者の割合が高くなる、そうなると猫が最期を迎える前に手放してしまう人、多頭飼いをしても全ての猫のお世話・管理がされないまま増え続けてしまう。
そして何より、喜界島には動物病院がないので去勢や避妊手術ができる環境にない。
この問題こそが「猫まみれの島」を作り出しているのです。
喜界島の大家族「中山さん家族」について
猫まみれの喜界島で、必死に保護活動をしている大家族こと、中山さん家族は
・パパ(中山 義浩さん)
・ママ(亜沙美さん)
・長男(璃玖くん)
・次男(奏良くん)
・三男(風希くん)
・四男(瑞喜くん)
・五男(天良くん)
・六男(葵生くん)
・長女(緋依ちゃん)
6男1女の子供たちとパパママの9人家族です。
さらに、愛犬(あめちゃん)と飼い猫15匹+譲渡予定の赤ちゃん猫7匹、計23匹の動物と3LDK・300㎡・家賃5,000円の家で暮らす大家族です。
家族みんなが島での生活を楽しんでいて、パパもママも子供たちも元気で心優しくて、本当に素敵な家族なんです!
しかも3LDKの広い家で家賃5,000円は魅力的!
中山さんは保護猫団体「にゃんだふるらいふ〜喜界島〜」を立ち上げておりX(旧:Twitter)やInstagram、YouTubeで情報発信をしてくれています。
喜界島の皆さん。
ペットを飼っている方は早めに予約を入れてくださいね(^^)
喜界島ではここしか獣医さんに直接診てもらって話を聞ける機会がありません。
次回からも必ずSNSで日にち共有しますので、早めの予約を。#喜界島 #動物病院 #予約制 pic.twitter.com/1Y2WJOtEKp— にゃんだふるらいふ〜喜界島〜 (@nyandaful_kikai) July 19, 2022
中山さんのお家で飼っている元保護猫たちは、石垣に挟まっていたり、箱に入れられて捨てられていたり、中山さん家族がいなければ命を落としていたであろう猫たちです。
近所の人から野良猫情報を聞けば駆けつけ、子供たちは「猫パトロール」をして野良猫がTNRされているか確認をし、TNRされていなければ家に連れ帰ります。
この活動の全ては、未来へつながるプロジェクトのために。
中山家のプロジェクトとは
「喜界島の野良猫をゼロにしたい」
これが中山さんが掲げたプロジェクトです。
このプロジェクトに向けて、中山さんは保護猫のシェルターを作るために役場や議員さんと話し合いをしたり、動物病院がない喜界島に2ヶ月に1回、獣医さんを招いたり、猫の保護以外にも必死に活動しています。
この度、喜界町の役場に何度もお願いしに行き、話し合いを重ねた結果土地と建物を貸して頂けるようになりました。
2ヶ月に一度獣医さんが来てくれる日に合わせて行うTNRの為の一時捕獲の場所として使わせていただこうと思います。喜界島には動物病院がありません。その為動物に何かあってもすぐに病院— にゃんだふるらいふ〜喜界島〜 (@nyandaful_kikai) January 25, 2022
保護猫1匹との生活にすら手をやいている今の私には、中山さん家族はまさに神的存在。
中山さん家族は保護猫の命が絶えてしまう場面に立ち会い、「これ以上、可哀想な猫を増やしたくない」と心に誓い、今の活動があるそうです。
そして、その思いは子供たちにも受け継がれており、三男ゆうき君は将来、「獣医さんになりたい」と。
中山家の未来へつながるプロジェクト「喜界島の野良猫をゼロにしたい」
決して簡単な事ではないはずなのに、この中山さん大家族なら成功できるのではないかと期待し、応援したくなりました。
【番外編】島の人口数を超えた島猫たちが盛り上げる田代島
実は、私が住む宮城県石巻市にある「田代島(たしろじま)」は、もうすでに人口の約倍の数の猫たちが島に住み、全国的にも「元祖猫島」として知られています。
だからこそ、「島猫の数がいずれ人口を上回るのでは」といわれるほど、猫まみれになった喜界島の問題は、決して他人事ではないと思っています。
石巻市では、この猫島にちなんで街中に猫カフェがオープンしたり、ご朱印帳ならぬ猫印帳(300円)・猫印があったり、猫グッズを集めたフリーマーケットを開催して盛り上げています。
パネルで島猫にもなれちゃいます。
喜界島の島猫問題を知ってから、石巻市で「あなたも島猫になってみよう!」なんてやってる場合じゃない気もしてきました。子供は喜んでいましたが…。
嬉しかったのが、9月16日放送のあらあらかしこ(仙台放送)の番組内で、菅田将暉さんが「宮城県で行きたい場所は?」と聞かれ「石巻市の田代島」と答えてくれていた事。
こうしてたくさんの方に田代島が注目され、いろいろな目線から島猫と人がバランスよく安心・安全に共存していける方法が生まれたらいいなと願っています。
JR石巻駅から船着場まで徒歩約15分・船着場から田代島まで約45分
まとめ
- 猫まみれの喜界島はどんなところなのか
- 喜界島が猫まみれになった理由
- 喜界島の大家族「中山家」とは
についてご紹介しました。
喜界島は、日常の生活では触れることのできない、自然に触れられる素晴らしい場所である一方、猫まみれの島になりつつある厳しい現状があります。
そして、そこで「喜界島の野良猫をゼロにしたい」とプロジェクトを掲げて、必死に保護活動を続ける中山さん家族がいます。
保護猫活動には賛否両論ありますが、少なくとも喜界島のご年配は、中山家の皆さんの活動に「頭が下がってる。助かってる」と感謝をしていました。
観光目的がきっかけでも良いので、ぜひ喜界島に足を運んで、喜界島を目で肌で感じて、一緒に喜界島が抱える問題にも目を向けて欲しいです。
「元祖猫島」の田代島にも遊びに来てね!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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