小さな子供はよく、興味本位で口・鼻穴・耳穴にBB弾の玉やビー玉、豆などを入れてしまうと聞きますが、まさか我が家でもそれが起こるなんて思いもしませんでした。
娘3歳4ヶ月。わずか1分、目を離した隙に鼻にビーズ事件が発生。

普段ずっと一緒にいるのに…なんでこんな事が…
鼻の奥でビーズ光ってるし…気絶してしまいそうだ…
結局は、鼻にビーズが入ってから4時間後に自宅でビーズを取り出す事ができたのですが、基本的にはすぐに耳鼻科を受診して、取り出してもらう事が望ましいです。
我が家は不運なことにそれができなかったのですが、幸運なことに自宅でなんとかビーズを取り出す事に成功しました。
何事もなく無事にビーズを鼻から取り出せたとはいえ、参考にしてもらうには危険な行為もありますので、「こんな方法で取り出した人もいるんだ」程度にお読み頂けると嬉しいです。
子供はなぜ鼻に物を入れてしまうのか
娘はガチャポンが大好きなのですが、その日に購入したものは、6mmのパールビーズ10個とスライムが入っていて、スライムを自分なりにアレンジできるというものでした。
娘はこれまでに何度もビーズを触った事があったので、私も油断していたところがあるのですが、娘はこの6mmのビーズを鼻に入れてしまいました。
後日、娘になぜそんな事をしたのか聞いてみたところ

だって…ガチャポンに入ってたビーズがすごく綺麗だったから、どんな香りかなって鼻に近づけたら、指でピンってなって鼻息ズズッてなって、指で取ろうとしたら奥にグッてなった。

たった1分、目を離した間に結構いろいろやっちゃってるー!
綺麗なビーズがどんな香りなのか気になって、匂いを嗅いだら指でビーズを弾いてしまい鼻穴に入り、取ろうとしたらどんどん奥に入っていったとの事。
小さな子供が鼻に物を入れるのは、興味本位からの「何気なく」で、ふと思ってから行動に移すまでが一瞬なんだと改めて思いました。
耳鼻科の夜間救急がない現状

鼻になんか入った!鼻になんか入っちゃった!
と指を鼻穴に入れて半泣きの娘を見て

おっ!もしかして大きい鼻くそかな?
なんてのん気に娘の鼻穴を覗いた私は、なんて平和な人なのだろう。
鼻の奥に白く光るものがチラッと見え、目の前にあったはずの6mmのパールビーズが1つない。
娘が鼻にビーズを入れてしまったのだと気がついた瞬間、血の気が引いて私も半泣き状態でした。

鼻!フンッ!フンッ!ってやってみて!
と娘に鼻息でビーズを押し出すように促したのですが、娘は泣くばかりだったので、鼻の上から押し出そうと、鼻の付け根に近いところを軽く触ってみると、痛いようでさらに号泣。
こうしている間にお義母さんが耳鼻科に連絡してくれたのですが、土曜日の夕方に起こった事だったので診察しているところがほとんどなく、1件だけ電話がつながった耳鼻科では

混みすぎて、今来てもらっても夜の8時か9時くらいの診察になります。
最悪は診察できないかもしれません。
夜間救急センターにも問い合わせてみたのですが

内科・外科・小児科はあっても耳鼻科はないので、痛い思いだけさせて取り出しできない可能性の方が高いかもしれません。
鼻に異物が入ったら耳鼻科に行くべきだとわかっていても、内科や外科と違って夜間になると診てくれる病院がほぼないという現実を知りました。
病院に行かずに鼻からビーズを取り出した方法

耳鼻科もダメ、夜間救急センターもダメ、どうしよう…
と考えた時に、以前テレビで放送された鼻の奥に大豆をつまらせてしまった女の子の話を思い出しました。
鼻につまった大豆を、耳鼻科の先生が細長いピンセットを突っ込んで引っ張り出すという内容のものだったのですが、意外と普通の取り出し方なんだなと思ったんです。
唯一、電話が繋がった耳鼻科にもう一度電話をして

耳鼻科でもし対応してくださるとしたら、どのような方法になるのですか?
と問い合わせてみると、主には
・吸引器で吸う
という手段を取るそうです。
細いピンセットを素人が子供の鼻に突っ込むのは危険だと思ったので、それはやらないにしてもとにかく今できる事をやってみようと思い、自分なりにいろいろと実行してみました。
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重力と歩く振動を利用してビーズを鼻奥から誘導
泣けば鼻水でビーズも下の方に降りてくるかと思ったのですが、娘が号泣してもビーズの位置は奥から変わらず。
こうなったら重力に頼ってみようと思い、16kgの娘を抱いて外に出て、足踏みをドン・ドンと少し強くしながら

ビーズ出てこい!鼻の奥から出てこい!
と約40分間、家周辺を散歩してみたのですが、なんと鼻の奥でチラッとしか見えていなかったビーズが、少し下に降りてき4割くらい見えるようになりました。
ビーズが下におりてきた事で、鼻の痛みから解放されたのか、娘は鼻穴にビーズが入ったままいつも通り元気に笑ったりふざけたりしていました。

子供っていろんな意味ですごいな。
片方の鼻穴を呼吸に合わせて指で閉じてみる
チラ見えの状態から、重力の力により鼻穴の中で4割ほど姿を見せ始めたビーズ。
せっかく4割のところまできて、また奥に引っ込んでは大変だと思い、娘を膝に乗せながら子供向け番組を見せ、娘の呼吸に合わせてビーズが入っていない方の鼻穴を指でふさいでみました。

ビーズがつまった方から鼻息を出して、ビーズを押し出そう作戦!
しかし、泣いた時の鼻水が固まり始めて粘着力があったため、ビーズが固定されてしまい、3回ぐらいやったところで嫌がられて逃げられてしまい、失敗に終わりました。
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子供用ピンセットと鼻水吸引器
この日、救いだったのが娘が鼻にビーズ事件で大泣きし、泣き疲れていつもより早く深く眠ってくれた事です。
このチャンスを無駄にしてなるものかと、まずは鼻穴のあらゆるところに張り付いて固まり出した鼻くそを、赤ちゃん用のピンセット(プラスチックで短めの)で取り除きました。
また鼻穴の中で姿を見せたビーズを、今度は娘がまだ赤ちゃんだった頃に買っておいた、鼻水吸引器で吸ってみようと試みたのですが、吸引口が意外と太いのとチューブが長い事もあり、ビーズを引っ張り出せませんでした。
短く切った細いストローで吸引

鼻水吸引器がだめなら、もっと鼻穴に入りやすくて吸引しやすいものを…!
と考えた結果、娘がジュースを飲む時に使う使い捨ての細いストローを短く切っての吸引を思いつきました。
鼻の粘膜を傷つけず、確実にストローでビーズだけを捉えて吸引できるよう、そして娘が急に起きた時にパッとストローを引っ込められるように、鼻の中のビーズと同じビーズを使って夫と予行練習を重ねました。
短く切ったストローの平らな部分を鼻穴のビーズにあてて、反対側から夫が吸引してみたのですが、意外としっかりビーズを捉えることができました。
夫と約50回の練習を重ねた後、寝ている娘を下から覗き込むような体勢で私がスマホのライトで鼻穴を照らし、夫がストローで鼻穴につまったビーズを吸引。
吸引を繰り返す事30分、ついにビーズが丸見えの状態になり、もう取り出せるというところまできました。
赤ちゃん用の細い綿棒で弾き出す
鼻の奥でチラッとしか見えていなかったビーズが、ついに丸見えの状態になって喜んだのも束の間。
今度は鼻穴にピッタリとビーズがハマってしまい、吸引し続けても全く動かなくなってしまいました↓

普段はもう少し可愛いのですが、このアングルはなかなかパンチがあります。
この写真は、もう取り出せる!という状況になった時に、娘に同じ事をしてはいけないと教える為に写真を撮りました。
ここまでくればすぐに取り出せそうな感じなのですが、指で出そうとすればまた鼻穴に戻りそうになり、娘が起きてしまったらまた鼻に違和感を感じて指を突っ込んでしまいそうな状況でした。
最後のビーズ押し出しに何か効果的なものはないかと考え、思いついたのが

赤ちゃん用の細い綿棒でビーズを弾き出す作戦!
大人用の綿棒は、先が太くて丸みをおびていて滑りやすいのですが、赤ちゃん用の綿棒は先が細くて固さもあるので、鼻穴に固定されたビーズを捉えるのには最適でした。
鼻穴に綿棒の入る隙間があれば良いのですが、それが全くなかったので、綿棒の先でしっかりとビーズを捉え、グッと力を入れて鼻穴の外にピンっと弾き出しました。
午後8時、約4時間の長い戦いの末、無事に娘の鼻穴から6mmのパールビーズ取り出すことができました。
友人の中には、子供が鼻の中に入れてしまったビー玉を記念に取っておいているという人もいるのですが、私は迷わず娘の鼻穴から出たビーズを捨てました。

どうしようかと不安で不安で気が休まる時がなく、すごく自分を責めました。
もうこんな思いは娘にさせたくないし、自分もしたくないと思い迷わず処分しました。
鼻に異物で咳き込む・ボタン電池が入った場合は救急車
鼻穴にビーズ事件が起きた我が家の場合
●1ヶ所だけ開いていた耳鼻科は患者さんがいっぱいで受付不可だったこと
●夜間救急にも耳鼻科がないという状況だったこと
●鼻にビーズが入ったものの元気があって呼吸にも睡眠にも支障がなかったこと
上記の理由から自宅でビーズの取り出しを行いましたが、鼻の中を傷つけてしまう恐れがあるので、やはり耳鼻科を受診する事をオススメします。
特に鼻に異物が入って咳き込んでいる場合は、気管にまで入り込んでいる可能性もありとても危険なので、場合によっては救急車を呼ぶべきです。
また、最近はボタン電池を使用しているものが身近に多くなっていますが、サイズ的にも子供が鼻や口に入れやすい大きさなので注意が必要です。
恐ろしいのが他の異物に比べ、ボタン電池は鼻の粘膜を壊死させてしまう恐れがある事。
もし子供がボタン電池を鼻に入れてしまい、近くに耳鼻科がない場合は迷わず救急車を呼んでください。
以前、娘が熱性痙攣で夜間救急にお世話なった時に先生から

もし救急車を呼ぶかどうか迷った時は、遠慮せずに呼んでください。
今、世間では救急車を簡単に呼ぶなという雰囲気がありますが、119に電話すれば出動すべき内容なのかどうかの切り分けもできますから。
親御さんが不安に思うくらいなら迷わず救急車を呼んでもらっていいですからね。
と優しい言葉をかけて頂き、万が一の時は救急車を頼らせて頂こうと私も思いました。
子供が鼻や口、耳に異物を入れるのは珍しい事ではないとわかっていても、私は今回の鼻にビーズ事件で寿命が縮まる思いでした。

娘はもともとオモチャを口に入れたりもしないし、大丈夫だろうと、どこか他人事に思っていたのだと思います。
子供の行動に「絶対に大丈夫」なんてものはないのだと、娘の鼻にビーズ事件で思い知らされ、どんなものにも危険が潜んでいる事を痛感させられました。
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