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三毛猫のオスは値段が高く縁起物?そんな貴重な猫を飼っていました

私が小学1年生の頃(30年も前の話)、野良猫が我が家の物置で子猫を3匹産みました。

 

家族は「放っておけばそのうちいなくなるだろう」と思っていたようなのですが、出産して間もなく、母猫が車に轢かれて亡くなってしまい、まだ目も開いていないような子猫達だけが残る事に。

 

結局、我が家で子猫3匹を飼う事になったのですが、生まれた3匹の子猫の中に、三毛猫(白・茶・黒)のオスがいました。

 

当時、三毛猫のオスには大変な価値があり、高値で売れると信じられていたので、三毛猫のオスが来た事で、突如、我が家は田舎町の注目の的になり…。

三毛猫のオスが生まれる確率とは

小学生の頃、なぜ三毛猫のオスが生まれただけで周りから騒がれていたのか、私には理解できませんでしたが、なんでも三毛猫の9割以上はメスで、オスが生まれる確率は30,000匹に1匹なのだとか。

 

相当、レアだったようです。

 

小学1年生だった私にはそんな事はどうでもよくて、とにかく生かしてあげなくてはという責任感と、可愛い・守ってあげたいという母性のような思いしかありませんでした。

 

そんな私の思いとは裏腹に、目が「¥」になった大人達が、三毛猫のオスを奪うために我が家を訪れるようになり、その大人達から三毛猫のオスを守るのに必死でした。

三毛猫のオスはレアなので高値で売れる!は本当なの?

もともと、三毛猫のオスはレアとはいえ、雑種扱いで血統書もない事から、高値で買い取ってもらえたり、お店で高額販売される事はないそうです。

 

ただ、珍しいという事や希少だという事で、高いお金を出してでも譲って欲しいという人はいたようで、我が家の三毛猫のオスは「三毛猫のオスは貴重で高値で売れる説」に巻き込まれ、狙われた感じです。

三毛猫のオスは漁師さんに愛され御守り代りだった

30,000匹に1匹の確率で生まれるといわれる三毛猫のオスは、希少ということもあって、昔から縁起物が大好きな日本人に大切にされてきたそうです。

 

私の住む地域は漁業が盛んなので、漁師さんもたくさんいるのですが、三毛猫のオスは縁起物として特に漁師さんに重宝されていたとか。

 

実際、我が家に

夫の船が遭難しないように、三毛猫のオスを船に乗せたいの!

三毛猫のオスが船に乗ると大漁に恵まれるから欲しい。

という漁師さんや、漁師さんの奥様が足を運んできた事があります。

 

当時、私以外の家族はあまり猫が好きではないため、私が子猫達のお世話をしていたので、三毛猫のオスを譲って欲しいという人が来ると、家族は私に判断を委ねてくれました。

 

漁師さんや漁師さんの奥様が譲って欲しいと来た時も、どうするかの判断を私にさせてくれたのですが

なんでうちの猫を海に連れていかれなくちゃいけないんだ!!

と思いお断りしました。

 

漁師さんやそのご家族にとって希少な三毛猫のオスは御守り代りと考えていたと思うので、今思えばお気の毒ではありますが。

 

余談ですが、漁師さんから

10万円で譲って欲しい。

と念押しで言われ、当時あまりお金に欲のなかった私は

イヤだ!!

とお断りしたのですが、猫がそんなに好きじゃない家族はとても残念そうでした。

 

みんな「お前断るんかい!!」って顔をしていました。笑

三毛猫のオスは遺伝子や染色体の異常で生まれる?

今思い返してもなかなか壮絶だと思うのですが、田舎なので我が家に三毛猫のオスがいる事があっという間に広まっていき、おばちゃんおじちゃん達に狙われまくり、実際に三毛猫を連れさられた事もありました。

 

子供なんかが価値もわからずに貴重な猫を飼うもんじゃない。

子供に世話なんかできるわけがない。

代わりに面倒みてやるから猫をよこしなさい。

大人達に散々、言われて三毛猫が連れ去られるたびに祖母と一緒に探して相手の家に引き取りに行って…

中でも子供心にショックだったのが、近所のおじさんに言われた一言。

三毛猫のオスはどうせ早死にするんだから。

 

人懐こくて可愛い三毛猫だったので、それを言われた時、声をあげて泣いたのを覚えています。

 

そもそも三毛猫の9割以上がメスといわれている中、なぜ30,000匹に1匹の確率でオスが生まれるのか?

 

ハッキリとした理由はわからないようなのですが、染色体異常とか遺伝子の突然変異だとか、一般的に正常といわれるものとは違う事は確かなようです。

 

それを知ってか知らずか、近所のおじさんは生まれる確率が低い中で生まれた猫は長生きできない、早死にすると。

 

今思えばなのですが、私が飼っていた3匹の子猫のうち、確かに三毛猫のオスだけがしっぽが丸くて生まれた時に右目が開きづらく、目のフチの色が左右違っていました。

(三毛猫が連れ去られて、相手が特定できて祖母と引き取りに行った時、奇形の三毛猫だったからと逆ギレされて突き返された事もありました。)

 

三毛猫と一緒に生まれたサバトラとキジトラはどちらもしっぽがシュッとして目も普通だったのですが…。

 

それを考えると、遺伝子がどうのとか染色体がどうのとかいう話は、まるっきりない話でもないのかなと思ったりもします。

三毛猫のオスを最期まで見届けて、「早死になんてしなかった!ちゃんと長生きしたよ!」と言えれば美談になるのかもしれませんが、三毛猫と最期まで一緒にいる事はできませんでした。

 

当時は、今と違って室内猫はほとんどおらず、家と外を自由に行き来できるスタイルで猫を飼っている家がほとんどでした。

 

猫がお年頃になり、外に出て帰ってこない日が増え、寂しく思っていたある時、学校帰りにオジサンが庭で我が家の三毛猫を抱いているのを見かけました。

 

そのオジサンというのが、学校から「要注意人物」とされている人で、怖かったのですがオジサンの家の敷地の外から、それは私の猫なんだと説明すると「やだ。返さない。」と言われ、返してもらえませんでした。

 

一緒に帰っていた友達と、その友達のおばあちゃんもオジサンを説得してくれたのですが、オジサンは絶対に譲りませんでした。

 

このオジサンもどうせただの三毛猫狙いなんだと思い、なんとか取り返したいと思ったのですが、オジサンが我が家の三毛猫を飼っていたのは「寂しいから」。

 

連れ去ったわけではなく、庭にいたから野良猫だと思っていて、ずっと1人暮らしでやっと心を許せる存在が出来たんだ、離したくないと言われました。

 

三毛猫も、オジサンの腕の中から私を見て鳴いたものの心地良さそうに目をつぶって身を任せていて、それを見た瞬間、もうオジサンと三毛猫の間には絆があって、私のもとには戻って来ないと確信し、オジサンの心許せる存在(三毛猫)を奪っちゃいけないとすら思いました。

 

30年経った今でも、道を歩いている三毛猫を見るたびに当時の事を思い出します。

三毛猫のオスは価値だけではなく性格も愛される理由の1つだと思う

これは完全なる個人の感想になると思うのですが、三毛猫のオスを飼ってみて思ったのは

・とても人懐こい
・兄妹思い

・義理固い

 

とても人懐こいが故に、結局は人の手に渡ってしまったのですが…

 

今までサバトラ・キジトラ・茶トラ・ハチワレと一緒に暮らした事がありますが、1番、手がかからず生活がしやすかったように思います。

 

しかも兄妹思いで、多頭飼いでもうまくいくように、強さと優しさで自然なバランスをとってくれていました。

 

義理固いところもあって、兄妹達が家を出て行っても、1番最後まで家に残って私のそばにいて、よくご褒美のカエルをくわえて私の元に持ってきてくれました。

(カエルが嫌いな私にとっては罰ゲーム)

 

今飼っている室内猫のキジトラが手のかかる子(それでも可愛いけど)だから、余計に思うのかもしれませんが時々、三毛猫のオスを思い出して会いたくなります。

 

私にとっては希少で値段が高い縁起物なんてどうでも良くて、ただただ愛おしい猫でした。

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